ボッダー認定講師を目指して Vol. 8
残暑が厳しい中、業務の忙しさに追われ、しばらくブログが書けませんでしたが、このままでは尻切れトンボになってしまいますので、がんばって続けます。
前回、イギリス人が自然療法にすごく親しんでいるというお話しを書きましたが、ちょっと話がMLDからそれてしまいましたので、今回はMLDに話を戻します。
ラドローの認定コースに参加されたセラピストさんの中に地元の人は全くいませんでした。良くて車で3時間くらい離れたところから来ていました。これは、イギリスでもまだまだボッダー式の認定コースというのはそうどこでも受けられるわけではないことを物語っています。ボッダー式の認定コースを開催されている講師がイギリス国内でも6名ほどしかいません。
ボッダー式以外の3つの医療用MLDの認定講師というのも、数えるほどです。アロマセラピーの先生がコンビニの数と同じくらいざくざくいるのと比べると、かなり状況が違います。
ボッダー式のトリートメント技術は非常に繊細で習得が難しいのに加え、リンパの解剖生理学の勉強も細部にわたっているためよく考えないと意味がわからないですし、アロマセラピーに比べると、正確さ、綿密さが要求されますので、おおざっぱな性格の人には向きません。なかなかMLDの機序を一般の人にわかりやすく説明も出来ないので、セラピーとして売りにくいのかもしれません。
そして、テクニックを崩すと結果が出なくなるということがあるため、やたらと自己流になってしまうことができません。MLDを13年ほどやってきて感じるのは、このメソッドを何十年も掛けて改良してきたボッダー博士のトリートメント手順は、非常にいろいろ考えられて組み立てられているので、ちょっと学んだだけの人がそれを越えるような技をそう簡単に編み出せるレベルではないということです。それくらい、よく作られているということです。なので、崩せないのです。
ところで、大雑把な性格の人には向きませんという私の発言に対し、私を知る周りのスタッフは、「ではなぜにギル校長にMLDができるのか?」と速攻考えたと思います。
それは、ここぞというときの集中力がとてもあるからといえます。普段は気を抜いているからこそ、大事なところでは集中することが出来るのです。仕事はメリハリがないといけません。そのように理屈をこねるのも私はとても上手です。だからこそ、講師が務まるのかもしれません。